株価はインターネット関連株やIT関連株に大きく左右され、アメリカの好景気や株式バブルの崩壊懸念で乱高下する相場が続いています。一方で、地価が下がり続けて10年になろうとしており、なかなか上昇の兆しさえみえません。ただ、そういう状況でも、一部では安くなった中心市街地を求めて、オフイスビルを中心にいわゆる「買い」傾向も見受けられます。不動産市場ではいわゆる「近・新・大」に人気が集まる一方で、設備の充実や「使い勝手」なども入居の条件になってきました。そこには、明らかに選別が始まっているといえます。
外見ではなく、内容(質)が不動産にも問われているのです。これらの動きは、豊富な外資マネーの流入や新興企業、あるいは創業問もないベンチャー企業などが、マザーズやナスダック・ジャパンに公開・上場して資金の調達が容易になったことにも起因します。少しずつではありますが、「凍った土地」が動き始めています。さらに、住宅取得促進政策の効果もあって、金融機関が不良債権処理のために売却しているグランドや社宅用地は高値で売買されています。戦後、一貫して上がり続けた地価はついに暴落し、バブル時代に「土地の含み」を絶対的なものとして資金調達していた企業、それをよしとしていた銀行、ある時期まではほくそ笑んでいた印象すらある大蔵省、個人も含めて「地価は永遠に上がる」という意識はやはり妄想に過ぎませんでした。今が、日本人の多くが目を覚ました瞬間です。
地価下落による国富の減少は400兆円を超えたとの報道もあり、そのツメ跡は今でも大きく景気に悪影響を与えています。さて、不動産を運用するのは不動産会社や大手企業というイメージがほんの数年前まではありました。国内大手の不動産会社に共通しているのは、地価の安い時に土地を購入したという事実です。しかし、バブル時代に積極的に土地を購入した新興不動産業者やゼネコンなど、「含み経済」を調歌していた企業は相次いで破綻したり、「平成の徳政令」で虫の息をつないでいます。さらに、時価会計や連結経営を余儀なくされると負の資産の清算は急務となります。
そんな私も一時は下北沢辺りに賃貸を借りていた。そこでの暮らしや生活が自分の基板になっているのだ。